インフルエンザを薬なしで治す
インフルエンザにかかった時、必ずしも薬を飲まなければいけないわけではありません。
抗インフルエンザウイルス薬であるタミフル(ジェネリック医薬品はオセルタミビル)、ゾフルーザ、イナビルなどを使わないという選択肢もあります。

インフルエンザで薬を飲まないメリット
まず、薬の副作用に悩まされる心配がありません。
また、病院や薬局での待ち時間が大幅に短くなることもあり、医療費の負担も軽くなります。
実際、タミフルの添付文書(以下は説明書とする)には、
本剤の使用にあたっては、本剤の必要性を慎重に検討すること。
という警告が書かれています。
その解説としてインタビューフォームでは、
一般にインフルエンザウイルス感染症は自然治癒する疾患であり、患者によってはインフルエンザウイルスに感染しても軽度の臨床症状ですみ、抗ウイルス薬の投与が必要でない場合が考えられる。また、本剤は A 型又は B 型インフルエンザウイルス感染症以外のウイルス感染症や細菌感染症に対して効果を示さない。患者の状態に応じ、本剤の必要性を十分検討の上で使用すること。
とあります。
インフルエンザにかかったら、少しでも早く治したいと思うのは当然のことです。
タミフルの説明書には、インフルエンザの罹病期間の中央値が93.3時間から70.0時間に短くなったとあります。
つまり、タミフルを服用すると、約1日早く治る可能性があるということです。
インフルエンザにかかった経験がある人なら分かると思いますが、人によっては頭が割れるような痛みがずっと続き、熱が3日間ほど下がらず、寝ていてもつらいものです。
オセルタミビルをもらうと薬局ではいくら支払うか
現在(2024.2月)では、タミフルにはオセルタミビルというジェネリック医薬品があり、それほど高価ではありません。
実際、オセルタミビルだけを薬局でもらうと、3割負担の人で約820円です。
1日でも早く良くなるなら薬を飲もうと考えるのも無理はありません。
しかし、次の2つの理由から抗インフルエンザウイルス薬を使わないことを強くすすめます。
抗インフルエンザウイルス薬のデメリット
まず1つめは、抗インフルエンザウイルス薬には、異常行動や突然死といった非常に恐ろしい副作用があることです。
厚生労働省は、タミフルなどの抗インフルエンザウイルス薬と異常行動の因果関係は明確ではないとしています。
それで、タミフルの10代への原則使用差し控えなどはなくなり、以前よりも気軽に使われるようになっていると感じます。
一度、薬害タミフル脳症被害者の会のホームページを見て、実際に異常行動や突然死が起こった事例を見てみてください。
薬を飲んだことがきっかけで、そのような事態が引き起こされたのではないかと考えざるを得ないケースがほとんどです。
タミフルなどの抗インフルエンザウイルス薬による異常行動や突然死は、10代の男性に限ったことではありません。
20代の女性や40代の男性でも同様の副作用が報告されており、中には異常行動が見られず、寝たまま起きてこなかった死亡例もあります。
インフルエンザは「かぜ」の一種なので、インフルエンザにかかっただけで、次の日に突然亡くなるようなことは通常考えられません。
このような事例を見ると、薬の影響が強く感じられます。
2つめの理由は、抗インフルエンザウイルス薬が、直接ウイルスをやっつけるわけではないということです。
ウイルスは体内に入るとすごい勢いで増えていきます。
抗インフルエンザウイルス薬は、そのウイルスが増えるのを抑え込んで、活動を鈍らせるという働きをします。
今、体の中にある分のウイルスをやっつけるのは、私たちの体が本来持っている力を使う必要があります。
むしろ、抗インフルエンザウイルス薬を使うことで体温が低下し、インフルエンザが治るのが遅くなる可能性もあります。
というわけで、今後、抗インフルエンザウイルス薬は飲みたくないですとお医者さんに伝えてみるのはどうでしょうか。
漢方薬という選択
もし、お薬に依存していて、どうしてもお薬を飲まないと落ち着かないという人がいるかもしれません。
その場合は、麻黄湯という漢方薬を希望してはいかがでしょうか。

お薬の効能にも記載があるので、漢方薬に理解がある先生ならば処方してもらえる可能性があります。
ただし、注意点が1つ。
麻黄湯の中には、麻黄という生薬が入っていて、その主成分はエフェドリンです。
エフェドリンは、体を興奮状態にもっていく作用があります。
そのため、私は麻黄湯を服用すると、胸がドキドキと高まり、大丈夫だろうかと不安感が増します。
その状態があまり気分よく感じないので、どうしても早く治さなければならないときしか服用しません。
インフルエンザに薬は必要ない
お薬は、「薬」としてうまく使うことが出来ればいいが、「毒」として働くことも多々あります。
今回の抗インフルエンザウイルス薬は、「薬」でなくて、「毒」の良い例だと思います。
お医者さんから処方されたから、お薬を飲まなければならないというわけではありません。
お薬に関するほんとうの知識を身に着けて、自分の体を守っていきましょう。