熱中症対策の水分補給はどうする?

暑い日が続き、熱中症対策として

「水分補給が大切!」とよく耳にしますよね。

薬局では、のどが渇いたからとOS-1を購入される方や

家で水分補給をするためにまとめ買いされる方がいらっしゃいます。

では、具体的にどのような飲み物が水分補給に適しているのでしょうか?

汗をかく量によって適した飲み物は異なります。

汗をあまりかかない状況と大量にかく状況に分けて、

それぞれ解説します。

また、普段から食事の回数や量が少ない方や、

塩分を控えている方もいらっしゃるかと思います。

そういう方も、水分に対して塩分などのミネラルが

足りていない場合があるので、

汗を大量にかく状況の項目を参考にしてみてください。

目次

汗をあまりかかない場合は

涼しい環境で、あまり体を動かさずに過ごす方は、

普段飲み慣れている甘くない飲み物で

水分補給をするのがおすすめです。

例えば、コーヒー、緑茶、麦茶、炭酸水、水などが良いでしょう。

カフェインと利尿作用について

コーヒーや緑茶に含まれるカフェインには利尿作用があるため、

トイレに行く回数が増えて困る方は控えた方が良いかもしれません。

しかし、外出の予定がなく、特に困らない場合は、

排出した分を補給できるよう、

いつもより意識して多めに飲めば問題ありません。

この「体から出ていった水分を補う」ことこそが「水分補給」なのです。

スポーツドリンクは?

暑い夏にはポカリスエットなどのスポーツドリンクがぴったり、

というイメージがあるかもしれませんね。

しかし、私はあまりおすすめしません。

なぜなら、これらの飲料には糖質が多く含まれている一方、

体に必要なミネラルはほとんど入っていないからです。

例えば、ポカリスエット500mLには31gもの炭水化物

(スティックシュガー約8本分に相当)が含まれています。

もし「今日は水分補給のために砂糖水を準備しました」

と言われたら、積極的に飲みたいと思うでしょうか?

砂糖水を飲むと、かえって喉が渇いてしまうこともありますよね。

すでに私たちの周りには糖質があふれています。

飲み物でさらに甘いものを摂取するのは控え、

賢く水分補給をしていきましょう。

汗を大量にかくような場合は

スポーツで激しく動き回ったり、炎天下で作業を行ったりして

大量に汗をかいた場合、単に水分を補給するだけでは不十分です。

もちろん水分補給は非常に重要ですが、実はそれと同じくらい、

いや、それ以上に塩分補給が大切だということをご存知でしょうか?

特に汗をたくさんかく夏場は、

水分と一緒に体に必要なミネラルも排出されてしまいます。

その代表的なミネラルがナトリウム(塩分)です。

ナトリウムが不足すると、水分を摂っても体内の塩分濃度が薄まり、

結果として脱水症状や熱中症のリスクが高まってしまいます。

「水分は摂っているのに頭痛がする」「足がつる」

といった経験はありませんか?

それはもしかしたら、ナトリウムやマグネシウムなどの

ミネラル不足が原因かもしれません。

適切なミネラル補給を心がけ、夏の健康を守りましょう。

大量発汗時の手軽な水分・塩分補給

大量に汗をかいた際に手軽に水分と塩分を補給するなら、

市販の経口補水液「OS-1」が有効です。

しかし、500mLのペットボトルで200円以上と、

やや高価に感じるかもしれません。

もう少し経済的に済ませたい場合は、

ご自宅で良質な塩を使った「塩水」を作るのがおすすめです。

良質な塩とは

「塩」と聞くと、食卓でおなじみの「〇〇の塩」といった

精製された食塩を思い浮かべる方もいるかもしれません。

しかし、私がおすすめしたいのは、「自然塩」です。

特にマグネシウムが多く含まれている自然塩「雪塩」

「精製塩」と「自然塩」:ミネラル含有量の違い

スーパーで最も多く販売されている塩の多くは、

精製されており、塩化ナトリウムの純度が高められています。

一方、自然塩は海水を乾燥させるなどして、

手間と時間をかけて作られています。

そのため、塩化ナトリウムだけでなく、

マグネシウム、カリウム、カルシウムといった

様々なミネラルが豊富に含まれているのが特徴です。

下の表に、ドラッグストアで一般的に売られている塩と、

自然塩である「雪塩」を比較しました。

栄養成分表示(100g当たり)雪塩
熱量0kcal0kcal
タンパク質0g0g
脂質0g0g
炭水化物0g0g
食塩相当量97.3g72.6g
マグネシウム89mg3310mg
カルシウム60mg832mg
カリウム122mg1000mg

ご覧の通り、マグネシウムの量が桁違いで、

食塩相当量も結構違います。

当然ながら、販売価格も自然塩の方が高価になります。

「塩水」を作ってみよう

作り方はとても簡単です。

500mlのペットボトルに自然塩を約4g(小さじ1杯)入れ、

よく混ぜて溶かします。

小さじ1杯で約4g

4gを500mLのペットボトルに入れた様子

これだけで完成です!

もし塩味が気になって飲みにくい場合は、

レモン汁やクエン酸を少量加えたり、

麦茶に混ぜて飲むのもおすすめです。

塩タブレットはオススメできない

手軽に塩分補給ができるということで、

様々な塩タブレットが販売されています。

しかし、これらのほとんどの商品には、

食べやすくするためにブドウ糖や砂糖などの糖分が含まれています。

スポーツドリンクの項目でもお伝えしたように、

なるべくなら糖質は控えたいので、

「雪塩」などの良質な塩で塩分補給しましょう。

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