薬剤師として薬を渡すときに気になることが
あります。
「食後に服用」を忠実に守るために、
「何か食べないといけない」と考えて、お腹は
空いていないのに食事をとることです。
その行為、とってももったいないなあと感じます。
「食後服用」は、胃の中に何かしらの物を入れて、
薬から胃を守るためだと思っているでしょう。
確かに胃に負担がかかる薬もごく一部にあります。
しかし、大抵の薬は違います。単に薬の服用の
タイミングをわかりやすくするためなので、牛乳
を慌ててパックから飲む必要はないんですよ。
ロキソニンの用法
皆さんがよく知っている薬で、痛み止めの
ロキソニンがあります。
「この薬を飲み続けて胃に穴があいた」ということ
をきいたことがあるかもしれません。
たしかに薬の説明書には、以下の画像のように
「空腹時の投与は避けさせることが望ましい」と
記載があります。

直接と間接がある
ワールドカップが始まりましたね。ただし、これは
サッカーのフリーキックの話ではありません。
ロキソニンやボルタレンなどの痛み止めは、
胃の粘膜に薬が直接触れて刺激するものと、
血液の中に入った薬が起こす間接的な
胃粘膜障害があります。
間接の方が影響が大きい
薬を飲むと、通常は速やかに吸収されるので、
直接の刺激は少ないと思います。問題は、血流に
のって薬物が胃の粘膜に作用する方です。つまり
間接的な作用の方。これは、薬の濃度が大き
ければ大きいほど、副作用も大きくなります。
肌感覚でよく知っていると思いますが、痛み止め
を飲めば飲むほど、胃が悪くなる可能性は大きく
なるのです。
坐薬や貼り薬でも
薬を飲まずとも血中にあるだけで、間接的な胃粘膜
障害は起こります。要するに、飲み薬に限らず、
お尻からいれる坐薬や湿布などの貼り薬でも、
胃障害は起こる可能性があります!
さらなる薬は必要ない
痛み止めの胃粘膜障害の副作用に対して、胃粘膜
保護の薬を追加して飲む必要はないと思います。
薬の数が増えてしまい、効果は薬が胃を通り過ぎる
一時的に限定されるからです。それより、痛み止め
を飲む量を減らす方が、よっぽど効果的でしょう。
食事も同様
胃粘膜障害が副作用として現れやすい痛み止め
ですら、食事をして胃の中に食べ物がある状態を
作る必要はないでしょう。なぜならば、その効果
は胃を通り過ぎる一瞬に過ぎず、食事や牛乳が
血糖値の上下を引き起こし、体への負担は
さらに増してしまいます。
薬だけ飲めばいい
痛み止めでさえ、食後に飲む必要性は低いです。
さらに大抵の薬は、胃に障害を与えるものでは
ありません。食後でないと吸収が悪くなる薬を
除いて、食後に限定する必要はないと思います。
食事せずとも、薬だけ飲みましょう。
