今回も広島県の精神科医、藤川徳美先生が実際に
診察された症例を紹介します。藤川医師は以前に
紹介した本だけでなく、ブログにもまとめて
いらっしゃいます。数多くの症例を見たいかたは、
精神科医こてつ名誉院長のブログを見てみて
下さい。藤川医師が診る患者さんが、次から次へと
体調がよくなっていて、名医とはまさにこの先生の
事だなと感じるはずです。
今回は、精神発達の遅れと自閉症スペクトラム
(ASD)の女の子、小学1年生の症例を紹介
します。
多動、言葉の遅れ、偏食
中等度精神発達遅滞で療育手帳を持っていて、
支援学級に通っています。多動でじっとして
いられず、言葉がほとんど出ません。この当時、
BUN(尿素窒素)14.5、フェリチン29
でした。甘いもの、とくにケーキが大好きで、
偏食が目立ちます。肉は好きですが、卵は苦手
です。カプセルや錠剤は飲めません。
母親は梅雨に弱い
母親は妊娠中に貧血を指摘されていたそうです。
梅雨時期には体調を崩しやすい傾向があります。
プロテイン、鉄、ナイアシンアミドを始める
高タンパク質と低糖質の生活に加え、プロテイン
10gを1日2回飲むように指導しました。また
インクレミンという鉄剤のシロップ10mL(鉄と
しては60mg)を処方、ナイアシンアミドを
開始しました。
1カ月後
プロテイン10gを1日2回、インクレミンも
飲めています。
カプセルは飲めないので、ナイアシンアミドは
チョコアイスに入れて飲んでいます。
2カ月後
甘いものや白いご飯を食べる量は少し減りました。
ただし、ナイアシンアミドが飲めなくなって、
フラッシュフリーナイアシンに変更しました。
3カ月後、ビタミンB群+C追加
フラッシュフリーナイアシン500mg3錠を
プロテインに混ぜて飲むことにしました。この頃、
人と目が合わせられるようになりました。
メグビー社のメグビーミックス(B群+C)を
追加しました。
4カ月後以降
メグビーミックス1/3を1日2回としました。
落ち着いてきて、言葉が増え、言語理解が良く
なりました。プロテインは15gを1日2回
飲めるようになりました。文章が書けるように
なり、暗算もできるようになりました。歯医者さん
でも先生の指示に従えるようになりました。
母親も一緒にプロテインを飲んでいるうちに、
夏バテしなくなったそうです。
9カ月後以降
偏食がなくなり、何でも食べられるようになり
ました。走ってはいけない場所で、走り回ったり
しなくなりました。言葉が増えて会話ができる
ようになり、指示が通ります。支援学級では優等生
になりました。今まで大暴れしてなかなか採血が
できませんでしたが、大人しく採血ができるように
なり、成長が感じられます。BUN(尿素窒素)
17.4、フェリチン120でした。
15カ月後以降
プロテイン20gを1日2回、フラッシュフリー
ナイアシン500mgを1日3回、メグビー
ミックス1/2を1日2回としました。
言葉が増えて、他人に興味を持つようになり、
気持ちや行動を切り替えることができるように
なりました。
21カ月以降
とても落ち着いていて、成長が加速しました。
マグネシウム100mgを飲んで、料理には
「ぬちまーす」を使うように伝えました。
27カ月後
学校ではとても落ち着いており、小学3年生の支援
学級では優等生です。言葉が増えて、人の名前が
覚えられるようになりました。ただ、まだカプセル
や錠剤が飲めないので、工夫して飲んでいます。
治療以前にもっとも大事なこと
今回の改善例を見て、うちの子も藤川先生に診て
もらいたいと思う方もいらっしゃるかも
しれません。しかし、そのような考え方をして
いる間は、いつまでたっても良くなりません。
なぜか?
自分自身の病気は、自分で治さないと誰も治して
くれないからです。藤川先生も「遠方より当院を
受診する必要はない」とおっしゃっています。
そのために、本やブログなどで情報発信されて
います。
まずは、「病院に行って、医師に治してもらおう」
という考え方や行動を改めるのが治療の第一歩
です。
