栄養状態がよいかどうか判断するのに、
アルブミン(Alb)という血液検査項目が
あります。基準値は4.1~5.1g/dLです。
だいぶ早い展開ですが、目標値を書いておきます。
健康な身体を維持するために4.3g/dL以上を
目指しましょう。
先日、帯状疱疹後神経痛で薬局に患者さんが
いらっしゃいました。体格も年齢も違う2人の
女性でしたが、たまたま、アルブミン値は共に
4.1g/dLでした。ひとりは84歳の女性で、身長
が140cm、体重が33kg、BMIが16.8
(18.5以下は低体重)とやせています。
たいていの方が基準値を超えているかというと、
そうでもありません。今も米を多く作って、人に
販売している近所の80歳のおじちゃん(背筋は
伸びていて決しておじいちゃんではない!)は、
3.9g/dLでした。
一般的に、食欲があり体格のよい人はアルブミン値
は高くなります。しかし、見るからに線が細くて
色白な方の多くは、4.0g/dLに届かない印象
です。あるデータによると、入院患者の3~4割
が、3.5g/dL未満の低栄養状態にあるそう
です。そして、このアルブミンは、半減期
(もともとあった量が半分になる時間)が
約20日と短いため、短期間で数値が変化
します。一度出た数値で栄養が足りているか判断
せず、目安として考えるとよいと思います。
アルブミンは血清の中でもっとも多いタンパク質
なので、低いと色々と困ります。わかりやすい
のは、血管内に水分をひき留めておく力が弱く
なるので、むくみが起こります。他に、重要な
役割は、体に必要な大事なものを運ぶことです。
カルシウムやホルモン、薬物などもアルブミン
とくっついて、体の隅々まで運ばれます。
また、栄養がそれなりにとれているとしても、
アルブミンが基準値に達しないケースもあります。
体のどこかに炎症が起きている時です。そう
いったときは、CRPという血液検査項目が高値
になります。アルブミンもCRPのどちらも
タンパク質で、肝臓で作られます。炎症が
起きると、肝臓ではCRPを作るのに忙しく
なり、アルブミンを作りにくい状態になるから
です。
あるがんを患っている75歳の女性は、
アルブミンが3.59g/dL、CRPが
3.44mg/dL(基準値は0~0.14mg/dL)
という数値でした。この女性は、最初に登場して
もらった女性より体格が良く、BMIは18.5は
あります。
医師である古川健司先生は、『ケトン食ががんを
消す』の著書の中で、次のよう指摘しています。
がんの進行を予想し、治療する上での有力な指標
がアルブミンとCRP。アルブミンが3.5g/dL
以上、CRPが0.5mg/dL以下になるように
改善していくことが、がん治療に大切な事で
あると。
アルブミンを4.3g/dL以上にするには、まず
その材料となるタンパク質をとることが必要に
なります。低糖質、高タンパク質、高脂質を
意識して、肉や卵を積極的にとりましょう。
